日本の絨毯の歴史
- ROUME 上木原

- 2018年6月24日
- 読了時間: 3分
梅雨の中休みでよく晴れた福岡からこんにちは。
明後日からまた雨みたいですけどね!
最近はこんな本を読んでいました。

小泉和子編著『日本インテリアの歴史 室内で見る日本住宅 古代から近代まで』河出書房新社、2015年
インテリアの本というのはたくさん、いろんな切り口から出版されていますが、日本のインテリア、それも通史という視点の本は初めて見ました。
古代、つまり古墳時代から昭和前期までを通して、日本のインテリアがどのように変わってきたのかをたくさんの資料とともに見ることができる、大変面白い本です。
家そのものの作りから、家具などのインテリアアイテムの種類まで幅広くおさえてあって、たとえば「奈良時代のベッドってどんなのだろう?」なんていう素朴な疑問も解決できます(笑)
よく考えてみれば、お客様宅に伺っても、完全な和風建築のお家ってあまり見ることがなく、今までなんとなくスルーしてたなあ、と。このあたりで押さえといてみるか!(遅いような気もしますが)と軽い気持ちで手に取ったのですが、これがおもしろくて。
建築面からみても楽しいし、絨毯や床装飾に関してみるのも興味深い。
絨毯好きな人間とすれば、
①日本に絨毯が入ってきたのはいつだろう?
②日本に絨毯が広まりだしたのはいつだろう?
③どんな絨毯が使われてたのかな?
あたりは、資料も含めて気になるところ。それがきちんと書いてあって楽しいです。
ちなみに、
①→奈良時代には輸入されてた(正倉院や古いお寺に記録あり)
②→上流階級なら安土桃山時代(17世紀頃~、現存多々あり)、庶民階級なら江戸時代
③→時代によって呼び方は変わるけれど、いわゆる「絨毯」と「フェルト」、平織やつづれ織り(ペルシャの場合はキリム、ソマックといいますね)が輸入され使われていた
って感じです。
奈良時代に輸入されてた絨毯類の産地がどこかも気になりますが、安土桃山時代の輸入物は、さらに私にとっては身近で興味深い。なぜかというと、この頃のものはペルシャ絨毯、つまりイランのものだと確認されているものが多いのです。
たとえば、有名なところだと豊臣秀吉の陣羽織です。これはサファヴィー朝下で制作されたもので、今は高台寺に伝承しています。(詳細はこちらから。高台寺のHPに飛べます)
この陣羽織は、今でも制作されているシルクのソマックを裁断して仕立てられたものだそうですが、サファヴィー朝期はすばらしい絨毯文化が花開いた時代で、その影響と技術がよくわかるものになっています。
ソマックというのは、キリム(平織の布)に糸をまきつけて、立体的に模様を描いていく、手間と技術力が必要な布のこと。キリムですので、通常は床に敷いたり、壁にかけたりするものなのですが、それを洋服にしたろという秀吉さんの豪快さがすごいですよね(笑)
戦の時は、華やかに着飾って威容を示す、というのがセオリーだそうですので、さぞかし目立ったことだろうと思います。
サファヴィー朝期のすばらしいペルシャ絨毯といえば、特に有名なサングスコカーペットは、滋賀県のMIHO MUSEUMが所蔵しているはず……10年くらい前に見に行ったときはあったので、たぶん持っている、はず(笑)
ケルマン産の、経糸が綿、パイルがウールの美しい絨毯です。
これの話もいつかしたいなあ。
この本には、他にも絨毯に関するエピソードがいくつもありますので、それはまた次回に。
今日はひとまず、ここまでで! 待て次号!(早めに書けたら…いいな…)



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